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アナフィラキシー

まず知っておきたいこと

アナフィラキシーは、皮膚だけでなく呼吸や意識にも急速に症状が出ることがある重いアレルギー反応です。息苦しさ、ぐったり、繰り返す嘔吐などがあれば、ためらわず救急要請をしてください。

恵比寿こども医学 / 子どもの病気・症状一覧 / 症状別の受診先の目安

症状の組み合わせで緊急度を見ます

アナフィラキシーでは、じんましんや顔の腫れに加え、せき、ゼーゼー、声がかすれる、のどが締まる感じ、繰り返す嘔吐、強い腹痛、ぐったりなどが短時間で重なることがあります。皮膚に発疹がなくても、呼吸や循環の症状が強ければ緊急です。原因と思う食べ物や薬を中止し、ひとりにせず、救急要請をしてください。

処方されたアドレナリン自己注射薬がある場合は、事前に受けた説明とアクションプランに従って使用します。使うべきか迷って遅れるより、緊急時は速やかに使い救急要請することが基本です。使用後に元気に見えても、必ず医療機関で経過をみてもらいます。

落ち着いた後に確認したいこと

何を食べた・触れた・服用したか、症状が始まった時刻、写真、使用した薬を記録しておくと、原因を考える診察に役立ちます。自己判断の広い除去は栄養や生活に影響するため、必要な検査や食事の調整は専門家と相談して決めます。

園や学校には、原因、避けるもの、症状が出たときの連絡先と対応を共有します。給食、遠足、運動時など場面ごとの対応を書面にし、本人が成長すれば自分で「食べない」「助けを求める」を練習することも大切です。

救急・当日受診・通常相談の目安

呼吸が苦しい、意識がぼんやりする、顔色が悪い、繰り返し吐くときは救急です。症状が軽くても全身に広がる、初めての反応で原因が分からない場合は当日中に医療機関へ相談しましょう。以前の反応の振り返りや学校書類、自己注射薬の更新は、症状がない時期に計画的に相談できます。

アナフィラキシーは、じんましんがなくても起こります。処方時のアクションプランで定めた呼吸、のど、消化器、循環・意識の緊急症状が一つでもあれば、エピペンを速やかに使用して119番へ連絡します。使用後に改善しても救急搬送が必要です。

受診の目安:唇やまぶたの腫れ、ゼーゼー・声がれ、繰り返す嘔吐、ぐったり・青白い顔色はアナフィラキシーのサインです。救急車を呼んでください。

アナフィラキシーは急速に進行し、命に関わることがある緊急事態です。息苦しさ、のどや舌の腫れ、繰り返す嘔吐、ぐったりする、意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、直ちに119番へ連絡してください。本人に処方されたエピペンがあり、医師から説明された使用基準に当てはまる場合は、ためらわず使用してください。エピペン使用後は、症状が改善しても必ず119番へ連絡し、救急搬送を要請してください。

アナフィラキシーとは

アナフィラキシーは、アレルギー反応によって全身に強い症状が急速に現れる状態で、命に関わることがあります。
呼吸困難、血圧低下、ぐったりする、意識がもうろうとするなどの症状がみられる場合は、迅速な対応が必要です。
症状が一時的に改善しても、数時間後以降に再び悪化することがあります。緊急性の高い症状があった場合やアドレナリンを使用した場合は、必ず医療機関で評価を受けてください。

アナフィラキシーの原因

アナフィラキシーは、原因となる物質が体内に入ることで起こります。
主な原因には、食物、医薬品、昆虫毒、ラテックス(天然ゴム)などがあります。

食物では、鶏卵、乳製品、小麦、木の実類などが原因になることがあります。
医薬品、ハチなどの昆虫毒、ラテックス、アニサキスなども原因になることがあります。
また、特定の食物を摂取した後の運動が引き金になる「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」もあります。

アナフィラキシーの症状

アナフィラキシーでは、次のような症状が複数同時に、急速に現れることがあります。

  • 皮膚・粘膜:かゆみ、じんましん、赤み、目の腫れ、唇や舌の違和感・腫れ
  • 呼吸器:のどや胸が締め付けられる、声がかすれる、持続する強い咳、ゼーゼーする呼吸、息がしにくい
  • 消化器:繰り返し吐き続ける、持続する強い腹痛、下痢
  • 全身:ぐったりする、顔色が悪い、唇や爪が青白い、脈が触れにくい、意識がもうろうとする

皮膚症状が目立たなくても、原因となり得る食べ物・薬・虫刺されなどの後に、のどの腫れ、息苦しさ、ぐったりする、意識がもうろうとするなどの症状が急に現れた場合は、アナフィラキシーの可能性があります。

アナフィラキシーへの対処法

緊急性の高い症状が一つでもある場合は、直ちに119番へ連絡してください。エピペンを処方され携帯している場合は、使用をためらわず、処方時に説明された方法で速やかに使用します。
エピペンを使用した後は、症状が一時的に改善しても、必ず119番へ連絡して救急搬送を要請し、医療機関を受診してください。使用後のエピペンは、救急隊員または医療機関へ渡してください。
安全にできる場合は原因物質への曝露を止めますが、エピペンの使用や119番への連絡を遅らせないでください。
救急車を待つ間は、急に立たせたり歩かせたりせず、安静を保ちます。ぐったりしている場合は、原則としてあお向けに寝かせ、足を少し高くします。吐きそうな場合や嘔吐している場合は、顔や体を横向きにします。呼吸が苦しく、本人が上半身を起こした方が楽な場合は、その姿勢を保ちます。反応がなく、普段どおりの呼吸がない、または呼吸が正常か判断できない場合は、119番の指示に従い、直ちに胸骨圧迫などの一次救命処置を開始します。

アナフィラキシーの治療

アナフィラキシーの急性期治療では、アドレナリンが第一選択です。医療機関では、症状に応じて呼吸・循環の管理や追加の治療を行います。
エピペンを処方されている方は、日頃から医師や薬剤師に使用する場面と方法を確認し、練習用トレーナーなどを用いて使い方を確認しておきましょう。光と湿気を避けて携帯用ケースのまま15~30℃で保存し、冷蔵庫などの冷所や、直射日光の当たる高温下に放置しないでください。使用期限も定期的に確認します。

救急対応後は、原因を確認し、再発を防ぐための生活上の注意や、エピペンを含む緊急時の対応について医師と相談します。

アナフィラキシーの予防

アナフィラキシーの予防には、原因となる物質を適切に避けることが基本です。
食物アレルギーの場合は、過度な食事制限が成長発達に影響する可能性があるため、医師と相談しながら必要な範囲で対策を行うことが大切です。
ハチなど虫の多い場所に出かける際には、黒っぽい服や香水を避け、落ち着いて行動するよう心がけましょう。

アナフィラキシーの既往がある方は、家族や学校・保育園などとも情報を共有し、緊急時の対応をあらかじめ確認しておくことが重要です。

参考:
日本アレルギー学会運営 アレルギーポータル「アナフィラキシー」
PMDA「エピペン注射液0.15mg/0.3mg」

よくあるご質問

Q. エピペンはいつ使えばいいですか?

エピペンは、皮膚症状の有無にかかわらず、処方時のアクションプランで定めた緊急症状が一つでもある場合に速やかに使用し、119番へ連絡します。使用後に改善しても救急搬送が必要です。

Q. エピペンは園に預けられますか?

園での保管・使用、代理注射、必要書類は、園の体制と主治医の指示を個別に確認します。家族と園・学校でアクションプランと使用期限を共有し、緊急時にすぐ取り出せる方法を相談してください。

Q. アナフィラキシーの後、また起こりますか?

原因が分かっても偶発的な曝露を完全には防げません。必要な範囲の回避に加え、エピペンの携帯、使用期限の確認、家族・園・学校との緊急対応の共有を続けます。

Q. じんましんだけでも救急車が必要ですか?

皮膚症状だけで全身状態がよければ、まず落ち着いて観察し医療機関に相談します。ただし、呼吸症状、のどの違和感、繰り返す嘔吐、ぐったりが加われば緊急です。

参考文献

この記事の監修:保科しほ 医師
恵比寿こどもクリニック 院長/日本小児科学会専門医・指導医
医師紹介・経歴

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