メニュー

プール熱

恵比寿こども医学 › こどもの病気・症状

プール熱(咽頭結膜熱)はアデノウイルスによる感染症で、4〜5日続く高熱・のどの痛み・目の充血が特徴です。特効薬はなく、水分と解熱剤で体を楽にしながら自然に治るのを待ちます。登園は主な症状が消えてから2日たってからです。

受診の目安:水分が取れずおしっこが減った、目やにが多くまぶしがる、高熱が5日以上続く、ぐったりして呼びかけへの反応が鈍いときは受診してください。

プール熱(咽頭結膜熱)とは、子どもに多い夏風邪の一種で、発熱・のどの痛み・目の充血が主な症状です。アデノウイルスに感染することで起こります。

咽頭結膜熱は、手指、タオル、目やに、便などを介した接触や飛沫で広がり、プールだけが原因ではありません。夏以外にも発生するため、タオルの共用を避け、石けんと流水で手を洗います。

原因

アデノウイルスの中でも特定の型(3、4、7、11型)によるものです。

感染経路は以下の2通りです。

  • 接触感染:目やにや便など感染者の分泌物を介して感染する。
  • 飛沫感染:咳やくしゃみなどを浴びることで感染する。

アデノウイルスは環境中に残りやすいため、石けんと流水による手洗い、タオルの共用を避けること、製品表示に沿った消毒を組み合わせます。

症状

主な症状には、以下のものがあります。

  • 39度近い高熱
  • 喉の痛みや発赤(咽頭炎)
  • 目の充血、目やに、涙が多くなる(結膜炎)

この他にも、頭痛、食欲不振、体のだるさ(倦怠感)などが現れることがあります。

診断と治療

プール熱の診断は、現れている症状とウイルスの検出によって行われます。

ウイルスの検出は、血液検査や簡易診断キットなどで行われます。感染の初期でウイルス量が少ない場合には、検出が困難な場合もあります。
治療は、主に以下のような対症療法になります。

  • 水分がとりにくい場合:少量ずつの水分補給
  • 熱や痛み:年齢・体重に合う解熱鎮痛薬を医師・薬剤師へ相談
  • 目の充血や目やに:別の眼疾患との区別が必要なため医師へ相談

ウイルスに直接効く薬はありません。抗菌薬やステロイドを含む点眼薬を自己判断で使わないでください。
安静にして体力が回復すれば、自然に自身の免疫力によって治ります。免疫力を上げるため、十分な栄養補給と睡眠・休養を行いましょう。脱水状態に陥りやすくなるため、こまめな水分補給も心がけてください。のどの痛みがあることを考慮して、刺激のない麦茶やスポーツ飲料を飲ませることをおすすめします。

水分補給に関しては、嘔吐・下痢時の水分補給のポイントもご参照ください。

プール熱にかかった時の注意点と対処法

ウイルスの潜伏期間は5~7日間で、感染力は強いです。症状が消失した後もウイルスを排出するため、症状が収まっても2日間は登園・登校が禁止されています。

家庭内の感染を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

  • 流水と石けんでしっかり手洗いをする
  • マスクを着用する
  • タオルや食器の共有をやめる
  • 目やにや鼻水を拭くときはティッシュを使用し、すぐ廃棄する
  • 汚れた場所の消毒には、対象ウイルスと使用方法が表示された製品を説明どおりに使用し、異なる洗剤を混ぜない
  • 入浴の順番を最後にする

プール熱は重症化することは稀ですが、感染力が強いため、家庭内や集団生活の場での注意や対策が必要な病気です。

症状の経過で確認したいこと

咽頭結膜熱では、発熱・のどの痛み・結膜炎が同じ日にそろうとは限りません。熱が先に出て、後から目の充血や目やにが目立つこともあります。発症日、最高体温、飲めた量、尿の回数、目の症状が始まった日を記録すると、診察で経過を伝えやすくなります。

目やにがあるときは、清潔なガーゼなどをぬるま湯で湿らせ、目頭から目尻へやさしく拭きます。左右で同じ面を使い回さず、拭いた後は手を洗ってください。以前処方された点眼薬、とくにステロイドを含む点眼薬を自己判断で使わないことが大切です。

水分がとれないときの受診目安

のどの痛みで飲めない、半日ほど尿が出ない、口が乾く、泣いても涙が少ない、ぐったりする場合は、脱水の可能性があるため当日中に相談してください。呼びかけへの反応が乏しい、呼吸が苦しい、けいれんが続く場合は119番へ連絡します。

強い目の痛み、まぶしさ、見えにくさ、まぶたの強い腫れがあるときは、咽頭結膜熱だけと決めつけず眼科を含む医療機関へ相談します。乳幼児は症状を言葉にしにくいため、目を開けたがらない、光を嫌がる様子も手がかりです。

登園・登校と家庭内感染への対応

咽頭結膜熱と診断された場合は、発熱・のどの痛み・結膜炎などの主な症状がなくなった後、2日を経過するまで出席停止です。実際の再開日は診断した医師と園・学校へ確認し、食事や水分が普段どおりにとれることも確かめます。

家庭ではタオル、洗面器、目薬を共用せず、石けんと流水による手洗いを優先します。ドアノブなどを消毒するときは、製品の対象ウイルスと使用方法を確認してください。濃度を自己流で調整したり、異なる洗剤を混ぜたりしないでください。

診察で伝えると役立つ情報

周囲での流行、プール利用の有無だけで病名は決まりません。発熱、のど、目の症状が始まった順番、使った薬、持病やコンタクトレンズの使用を伝えます。目の写真は明るい場所で両目を同じ条件で撮ると、左右差や変化の確認に役立ちます。

回復中に再診を考える変化

いったん熱が下がった後に再び高熱が出る、咳や呼吸が悪化する、耳を痛がる、目の赤みや腫れが強くなる場合は再診します。熱が長引く場合も、咽頭結膜熱の経過だけと考えず、別の感染症や合併症がないか相談してください。

解熱した直後は体力が戻っていないことがあります。睡眠、水分、食事、排尿、遊べる時間が普段に近づいてから生活を戻します。園へは発症日、診断日、主症状がなくなった日を伝えると、出席停止期間を確認しやすくなります。

家族内で目の症状が出た場合は、同じ点眼薬を使い回さず、それぞれ診察を受けます。咽頭結膜熱と流行性角結膜炎では登園・登校の扱いが異なるため、「アデノウイルス陽性」だけで再開日を決めず、医師が付けた診断名を確認してください。

関連する病気・症状

よくあるご質問

Q. プール熱の特徴的な症状は?

39度近い高熱、喉の痛みや発赤(咽頭炎)、目の充血・目やに・涙が多くなる(結膜炎)が特徴です。頭痛、食欲不振、倦怠感が現れることもあります。

Q. いつから登園・登校できますか?

症状が消失した後もウイルスを排出するため、症状が収まっても2日間は登園・登校が禁止されています。

Q. どのくらいでうつりますか?

ウイルスの潜伏期間は5〜7日間で、感染力は強いです。

Q. プールに入らなければうつりませんか?

主な感染経路は飛沫と手指を介した接触で、プールに入らなくてもうつります。タオルの共用を避け、手洗いをしてください。

Q. プール熱の登園はいつからできますか?

発熱・のどの痛み・目の充血などの主な症状が消えてから2日たてば登園できます(学校保健安全法の基準)。園によっては登園許可証が必要です。

Q. 目やにがひどいときはどうすればいいですか?

清潔なガーゼで拭き取り、家族とタオルを分けてください。目やにが多くまぶたが腫れる、まぶしがる場合は受診してください。

(こころみ医学『プール熱の診断・診断・治療』
https://cocoromi-cl.jp/knowledge/pediatrics/summer-pediatrics/pcf/)

参考文献

この記事の監修:保科しほ 医師
恵比寿こどもクリニック 院長/日本小児科学会専門医・指導医
医師紹介・経歴

お子さんの症状で迷ったら、まずはご相談ください。

初診のWEB予約 再診のWEB予約

電話でのご相談:03-3442-2525
恵比寿駅東口5分/土日も診療しています。保科しほ院長を中心に、医師が「共育て」をモットーに、ご両親と同じ目線でお子さんの健康に向き合っています。
医師紹介・診療時間・アクセス・初診の方へ

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME